"Farewell to Manzanar" by J.Wakatsuki Houston

もう何年もずっと積読になっていた本。

今回ようやく読了しました。


"Farewell to Manzanar" 

by Jeanne Wakatsuki Houston 

& James D. Houston

(1973)


日本語への翻訳版は

「マンザナールよさらば

―強制収容された日系少女の心の記録」

(1975年)


日系二世であるワカツキさんとその

旦那さんによる共著。旦那さんは2009年

に亡くなっているけど、ワカツキさんは

今もご存命のようです。英語版は1973年

に出版されたあとも何度か再版されて

いるけど、調べてみた限り日本語訳版は

1975年出版のもののみのようです。


ワカツキさん自身とワカツキさんの

ご家族が実際に経験した第二次世界大戦

勃発後のマンザナール強制収容所に収容

されていたときのこと(ワカツキさんは

収容当時7歳)、戦争前、戦争中、戦争後

どんなだったかを振り返った回想録。

歴史教育としてアメリカの学校で

教材としても使われていた著書。


モンタナにいたときは、大学での専攻が

政治学だったり、副専攻がアジア学だった

関係もあって、第二次世界大戦中における

日系人の強制収容などをはっきりと過ち

だったとするアメリカの姿勢や、友だちの

日系人の知り合いのおばあちゃんに強制

収容所に入れられたという方がいたりと

この件に関して耳にすることはあったけど、

実際どんなだったかは山崎豊子の「二つの

祖国」を読んで知ったという感じでした。

(二つの祖国めちゃくちゃおススメ)


ワカツキさんのこの著書もその過程で

知ったはずなんやけど、長い間知ってる

だけで読んだことはなく、日本に完全

帰国してきて何年も経ってから、やっぱり

大事やよな・・・と手に入れました。


直前に読んでたワカツキさんの

「丙午の女」という小説に出てきてた

エピソードはワカツキさんがマンザ

ナール強制収容所に入っていたときに

実際に経験したことだったんだなと

いうのをこの本を読んで確認。この

2冊を併せて読むとより理解が深まる

のかもと思ったり。


個人的には、マンザナールを出てから

のワカツキさんたちの状況や戦後何十年

も経ってからマンザナールを再訪した

ときのこと、マンザナールがもたらした

ワカツキさんへの影響について書かれて

いた箇所が大変興味深かったです。


巻末に読者に考えてみて欲しいいくつかの

質問と、ワカツキさん自身への読者からの

質問の答えが掲載されていて、それも

この本を読んで理解するうえで重要な

部分になっているように思いました。


今回一気に読んだので、もう一度

ゆっくりと読み直します。

個別徹底学習英語コーチングapple

三重県津市の英語コーチです。英語コーチングを通して、英語力の向上はもちろん、一人ひとりの考える力をじっくりと磨き、自分らしさを発見するお手伝いをします。自分の言葉で自分なりに表現することを重要視し、自分を掘り下げて広げていけるお手伝いができるような授業を心がけています。

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